都内でヤミ民泊を経営していた埼玉県公立高校教諭に懲戒処分

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ついにヤミ民泊で懲戒処分

埼玉県の発表によると、県立朝霞西高等学校の男性教諭(47歳)が、旅館業法に基づく許可を得ずに「ヤミ民泊」を実施していたため、県教育委員会は同教諭を「減給6月・給料の月額の10分の1」の懲戒処分としました。

地方公務員法第38条では地方公務員の兼業が禁止されています。民泊は旅館業法上の「旅館業」に該当するため、同条で禁止する「事業」に該当します。

地方公務員法第三八条(営利企業等の従事制限)

職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。

さらに、上記の地方公務員法違反に加え、旅館業法違反(無許可営業)にも該当するため非常に悪質といえます(旅館業法第10条1号)。埼玉県教育委員会によると、平成26年8月ごろから今年6月17日まで、東京都板橋区の自宅2階や、豊島区のマンション4部屋で、公務員の任命権者の許可なく、旅館業法に基づく許可も得ずにヤミ民泊営業をしていたとのこと。、宿泊料と家賃を差し引いて約60万円の収入を得ていた。約2年間で約660万円の副業収入があったという。

ヤミ民泊は重大な犯罪です

本サイトでも繰り返し開設していますが、「ヤミ民泊」は重大な犯罪です。旅館業法違反だけでなく、廃棄物処理法違反や所得税法違反に該当するケースが大半です。「民泊コンサルタント」などを名乗ってヤミ民泊のノウハウを開設するセミナー講師が居るようですが、そのような人間は上記犯罪を幇助しているともいえます。悪質なコンサルタントに騙されないように注意してください。

埼玉新聞の報道によれば、今年の4月中旬に豊島区のマンションに宿泊していた外国人観光客と近隣住民の騒音を巡るトラブルで警察が駆け付けたことが発端になり、マンション管理会社が学校を通じて指摘し発覚したとのこと。

ヤミ民泊のトラブルでは近隣住民とのトラブルが最も多いですが、それを端緒としてヤミ民泊を運営していることが発覚し、勤務先から懲戒処分を受けるケースが増えています。ヤミ民泊に対する取締は厳しさを増しています。ヤミ民泊からの撤退を検討される方は弊所へご相談ください。

民間企業でも懲戒処分の可能性が高い

本件は埼玉県の地方公務員が懲戒処分を受けたものでしたが、民間企業でも同様に懲戒処分を受ける可能性が高いです。上記の通り、地方公務員の懲戒処分については地方公務員法に基づいて実施されます。

一方で、民間企業の従業員に関する懲戒処分は当該企業の「就業規則」に基いて実施されます。一般的に就業規則においても兼業禁止が定められています。ヤミ民泊を実施して利益を上げているということは、上記で説明したとおり「旅館業」という「事業」を営んでいると評価できます。したがって、就業規則違反で処分を受ける可能性が高いです。また、ヤミ民泊は旅館業法違反・廃棄物処理法違反・所得税法違反に該当するケースがほとんどであり、その点でも懲戒処分を受ける可能性があります。

埼玉県が発表した懲戒処分の内容

1 処分内容

懲戒処分(減給6月・給料の月額の10分の1)

2 処分年月日

平成28年9月12日

3 職名・年齢・性別

教諭・47歳・男性

4 所属名

県立朝霞西高等学校

5 発生年月日

平成26年8月頃から平成28年6月17日までの間

6 事件・事故の概要

当該教諭は、平成26年8月頃から平成28年6月17日(金曜日)までの間に、自宅の2階部分を含む東京都内の5つの物件において、旅館業法に基づく許可を得ることなく民泊サービスを行い、収入を得ていた。

埼玉県の報道発表資料

埼玉新聞の記事はこちら

特定行政書士 戸川大冊
small早稲田大学政治経済学部卒/立教大学大学院法務研究科修了(法務博士)
民泊許可手続の第一人者。日本全国の民泊セミナーで登壇し累計850人以上が受講。TVタックルで民泊について解説。政治法務の専門家行政書士として日本全国の政治家にクライアントが多数。 民泊を推進する日本全国の自治体政治家や国会議員にネットワークを持つ、日本で唯一の行政書士。
ビートたけしのTVタックル、NHK「おはよう日本」、テレビ東京「ワールド・ビジネス・サテライト」、TBS「ニュース23」など多数のテレビ番組に取り上げられている。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、東京新聞、週刊誌などでも掲載多数。

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